7ステップで解説:日本出発からインドネシア入国までの手続きと準備

[投稿日]2026.08.25
[更新日]
コラム
ミユキ・ファッタ・リスキ Miyuki Fattah Rizki

ミユキ・ファッタ・リスキ Miyuki Fattah Rizki

この記事の執筆者:ミユキ・ファッタ・リスキ Miyuki Fattah Rizki

インドネシア大学法学部卒業。インドネシア個人情報保護責任者(DPO)。日本語能力試験1級合格。

弁護士 中村天洋

弁護士 中村天洋
第二東京弁護士会

この記事の監修者:弁護士 中村天洋

司法修習修了後、検事任官(東京地検、水戸地検等)。検事退官後、2021年上原総合法律事務所に入所。インドネシアにおいて現地法人の運営等を行うなど現地の法務にも精通。

インドネシアへの渡航目的は、観光、出張・商談、投資、就労、長期滞在などさまざまです。渡航目的によって、取得すべきビザや必要な手続きは異なるため、事前に目的に合った準備を進めることが重要です。

本記事では、日本を出発してインドネシアへ入国するまでの流れを、7つのステップに分けてわかりやすく解説します。渡航目的の確認から、目的に応じたビザの取得、出発前の準備、入国後に必要となる手続きまで、渡航前に押さえておきたいポイントをご紹介します。

ステップ1 渡航目的を決める

渡航書類の準備やビザ申請を始める前に、まずインドネシアへの渡航目的を明確にすることが重要です。渡航目的によって、取得すべきビザの種類や満たすべき要件、入国後に必要となる手続きが異なります。そのため、インドネシアで予定している活動内容に適したビザを取得する必要があります。 

主な渡航目的の例

・観光・旅行・就労
・出張・商談 (ビジネス)・投資・会社設立
・長期滞在(家族との同居など)

ステップ2 必要なビザを取得する

ビザは、インドネシアへ渡航する際に必要となる重要な書類の一つです。渡航目的によって必要なビザは異なるため、目的に応じたビザを取得する必要があります。主なビザの種類は以下のとおりです。 

到着ビザ(VOA/e-VOA) 

到着ビザ(VOA/e-VOA)は、観光や公用のほか、会議への参加、商談、商品の購入などを目的とする外国人を対象としたビザです。有効期間は30日間で、さらに30日間、1回のみ延長できます。 

到着ビザ(VOA)、インドネシア国内の指定空港または港で取得できます。電子到着ビザ(e-VOA)は、渡航前にインドネシア入国管理総局が運営する公式 e-Visaサイトからオンラインで申請できます。 

ビジネスビザ 

ビジネスビザは、会議への参加、市場調査、商談、契約書への署名など、インドネシアでビジネス活動を行う外国人を対象としたビザです。最初の滞在期間は60日間で、最長180日間まで延長することができます。

到着ビザ(VOA)と比べて、より幅広いビジネス活動を行うことができます。一方、就労やインドネシア国内で報酬を受けることは認められていません。また、申請時には、インドネシアの政府機関または企業との関係や、ビジネス活動の内容を説明する招待状や書類などの提出が必要となります。

投資ビザ 

投資ビザは、インドネシアで会社を設立し、事業を行う外国人を対象としたビザです。インドネシアでは、外国人が会社を設立する場合、一般的にPT PMA(Perseroan Terbatas Penanaman Modal Asing)という会社形態を利用します。有効期間は通常1年または2年で、関係法令に基づき更新することができます。 

到着ビザ(VOA)やビジネスビザと比べて、投資ビザは申請に必要な書類が多くなります。例えば、インドネシア国内のスポンサーに加え、直近3か月分の銀行取引明細書(残高2,000米ドル以上、※2026/07/15時点の為替レートで約324,387円相当など、一定の資金要件を満たしていることを証明する書類の提出が必要です。 

投資ビザで認められる活動範囲については、以下の記事をご覧ください。 

インドネシアの投資ビザ取得後によくある誤解: オーナーはどこまで現場業務ができるのか?

就労ビザ(VITAS/e-VITAS) 

就労ビザ(VITAS/e-VITAS)は、インドネシアで就労し、報酬を得る外国人を対象としたビザです。他のビザと比べて申請に必要な書類が多く、雇用企業が準備する書類のほか、インドネシア国内のスポンサーも必要となります。有効期間は通常6か月、1年、または2年で、関係法令に基づき更新できます

ステップ3 渡航前に必要な準備をする

適切なビザを取得した後は、出発日までに渡航に必要な準備を済ませておくことが重要です。事前に十分な準備を行うことで、インドネシアへの入国手続きや現地での滞在をより円滑に進めることができます。 

1 渡航書類を準備する  

出発前までに、以下の書類を準備しておきます。 

  • パスポート・旅券
  • ビザ(必要な場合)
  • 航空券
  • ホテルの予約確認書または滞在先の住所
  • 帰国便または第三国への航空券(必要な場合)

2 必要なアプリ・サービスを準備する 

インドネシアへの入国手続きや現地での滞在をスムーズに進めるため、以下のアプリやサービスを事前に準備しておくことをおすすめします。 

  • All Indonesia(税関申告・入国関連サービス)
  • e-VOA(電子V到着ビザを利用する場合)
  • Love Bali(バリ島を訪問する場合)
  • Googleマップ(現地での移動・経路検索)
  • Grab/Gojek(配車・フードデリバリーなどの生活サービス)

3 その他の持ち物を準備する 

渡航書類に加え、以下のものも準備しておくと安心です。 

  • インドネシアルピア(IDR)の現金または国際ブランド対応の決済カード
  • 国際ローミング、eSIM、または現地SIMカード
  • 海外旅行保険
  • すぐに提示できる形式で保存したホテルまたは滞在先の住所
  • インドネシア国内の緊急連絡先
  • 必要に応じて変換プラグ

💡 ワンポイント 

渡航日が決まったら、航空券はできるだけ早めに手配することをおすすめします。一般的には、出発の3〜6か月前に予約すると、直前に予約する場合よりも比較的安い航空券を購入できる可能性があります。

ステップ4 日本を出発する

必要な準備が整ったら、搭乗スケジュールに合わせて空港へ向かいます。航空会社でチェックインを済ませ、保安検査や出国審査などの出国手続きを行います。すべての手続きが完了したら、インドネシアへ出発します。 

ステップ5 入国審査・税関

インドネシア到着時に必要となる入国・税関手続きは、All Indonesiaのウェブサイトまたはアプリから事前に登録ことができます。「All Indonesia」では、必要に応じた健康申告のほか、渡航情報の登録や、各種政府サービスへのアクセスなど、入国時に必要な手続きを利用できます。

「All Indonesia」のサイトおよびアプリは日本語表示に対応しています。登録手順は以下のとおりです。

1 サイトまたはアプリの表示言語を日本語に変更します。 

2 「外国人訪問者」を選択します。 

 

3 画面の案内に従って必要事項を入力します。 

入力する情報: 

・パスポート情報 ・宿泊先情報 
・渡航情報(フライト情報) ・ビザ情報 
・税関・健康申告 

4 必要事項の入力が完了すると、Arrival Card(到着カード) のQRコードが発行されますQRコードはスクリーンショットを保存するか印刷し、インドネシア到着後の空港で提示できるよう準備しておきます。 

💡 ワンポイント 

  1. 登録は、インドネシア到着日の3日前から行うことをおすすめします。  
  2. グループで登録する場合は、代表者名義で1つのQRコードを発行できます。 
  3. 渡航前に登録できなかった場合でも、到着後に空港に設置されているQRコードを読み取って登録できます。 
  4. インドネシアの空港では紙の申請書は用意されていません。QRコードを読み取れるスマートフォンなどの端末を用意しておく必要があります。主要な国際空港では、登録時に利用できるWi-Fiが提供されています。 

ステップ6 入国後に必要となる手続きを行う 

インドネシア到着後は、渡航目的に応じて追加の手続きが必要となる場合があります。長期滞在、就労、会社設立、事業運営を予定している場合は、必要な行政手続きを済ませる必要があります。主な手続きは以下のとおりです。 

会社設立 

会社を設立する場合は、一般的に外国人や外国企業が出資する形で設立されるPT PMA(Perseroan Terbatas Penanaman Modal Asing)の設立事業者番号(NIB:Nomor Induk Berusaha)の取得、事業内容に応じた事業許可の取得、納税者番号(NPWP:Nomor Pokok Wajib Pajak)の登録などを行います。 

インドネシアで会社を設立する際のポイントについては、以下の記事をご覧ください。 

外国人の資本で行うインドネシア会社設立:日本人が知っておきたいポイント

就労  

インドネシアで就労する場合は、雇用企業が関係法令に基づき必要な手続きを行います。必要に応じて外国人雇用に関する許可を取得し、ITAS(有限滞在許可)およびKITAS(有限滞在許可証)を取得します。税務上の要件を満たす場合は、納税者番号(NPWP:Nomor Pokok Wajib Pajak)の登録も必要です。

外国人材(日本人を含む)の雇用に関する詳しい内容については、以下の記事をご覧ください。 

日本人を含む外国人材の雇用:インドネシアで押さえるべきポイント

長期滞在 

家族との同居やリタイアメントなどを目的として長期間滞在する場合は、一般的にITAS(有限滞在許可)およびKITAS(有限滞在許可証)が発行されます。滞在を継続する場合は、有効期限までに更新手続きを行う必要があります。滞在目的によっては、そのほかの行政手続きが必要となる場合があります。

観光 

入国審査と税関手続きが完了すると、インドネシアでの旅行を開始できます。バリ島を訪問する場合は、Love Bali (観光税)の支払いが必要です。支払い後に発行されるQRコードは保存しておきます。バリ島内の観光地などで提示を求められる場合があります。

ステップ7 インドネシアでの活動を始める  

必要な手続きが完了した後は、渡航目的に応じた活動を開始できます。ビジネスや会社設立、就労、長期滞在など、それぞれの目的に合わせて、インドネシアでの活動を進めていきましょう。現地の法令や商習慣、文化を理解し、これらを尊重することで、トラブルを未然に防ぎ、円滑に活動を進めることができます。 

まとめ

インドネシアへの渡航を円滑に進めるためには、渡航目的に応じたビザを取得し、必要な手続きを事前に確認・準備しておくことが重要です。適切な準備を行うことで、入国後の手続きもスムーズになり、安心してインドネシアでの滞在や活動を始めることができます。 

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